一般的な月末締め・翌月末払いでの掛け取引は、下請・元請の双方でメリットが大きい取引手段です。

MENU

売掛金とは

 

売掛金は、掛け取引の中で現金での支払いを行う予定があるものです。

 

なお、掛け取引によって発生する債権は主に売掛金と受取手形の2種類があります。

 

簡単にまとめると売掛金(掛け取引)は、ビジネスにおける後払い制度になり、複数の企業と取引する会社や細かい金銭が多数発生するサービスでは主流になっている決済手段です。

 

後払い制度の売掛金

 

なぜ掛け取引にするの?

 

掛け取引と都度払いの現金取引を比べた場合、下請会社の立場から見れば現金取引の方がメリットが多いように感じます。

 

たしかに都度払いは資金回転が速くて回収に失敗するリスクが少ないなどメリットが多いです。

 

しかし、業種や取引形態によっては、都度払いをすることで機会損失が発生するケースがあります。

 

たとえば新聞配達で見た場合、毎日契約者へ1日分の集金を行った場合、その方法を喜ぶ人は少数派で大半の人が面倒だと感じるものです。

 

毎日集金が必要になると新聞配達業者の負担が大きく業務効率が落ちてしまいます。

 

ファクタリングでも活用されることが多いクレジット債権で見た場合、頻繁にカード会社から入金があれば便利ですが、入金頻度が多くなればクレジットカード会社の運営コストがかかります。

 

仮にクレジットカード加盟店になろうとした時に、月末締め・翌々月末払い(売掛サイト2ヶ月)で決済手数料3%のA社と、週末締め翌週払いで売掛サイトが短く毎週入金日があるクレジットカード会社B社が決済手数料10%だった場合、どちらが人気になるでしょうか?

 

ファクタリングを検討する経営者であれば、手数料が高くても資金回転が良いクレジットカード会社B社を希望する方もいるかもしれませんが、全般的に売掛サイトが長くても安い手数料の会社に人気が集まります。

 

ただし、クレジットカードが小売店や飲食店で人気を集めるのはカード会社の信頼性が高いからです。

 

運営母体が不明で規模が小さいクレジットカード会社C社が、売掛サイト4ヶ月で1%の決済手数料で対応するサービスを始めても、運営会社の信頼性が低ければ普及しないでしょう。

 

クレジットカード債権の仕組みは、企業の行う掛け取引と共通点が多く、後払いにすることによって業務効率化ができて、料金の面で下請会社に還元されている部分があります。

 

種によって売掛サイトの平均は異なりますが、一般的な月末締め・翌月末払いでの掛け取引は、下請・元請の双方でメリットが大きくバランスが良い取引手段です。

 

 

 

受取手形が衰退して生まれたファクタリング

 

掛け取引は古くから使われている支払い方法です。

 

下請会社から見た掛け取引のデメリットは、仕事をしてもすぐにお金が入ってこないので資金繰りに問題が発生しやすいことと、売掛先の破綻など回収不能に陥るリスクがあることです。

 

掛け取引のデメリットを解消する存在として主流だったのが、手形取引です。

 

銀行で発行する商業手形では、発行する時点で銀行が信頼できる会社だと認めている信頼性があります。

 

さらに、資金繰りに悩む人は手形割引裏書譲渡によって早期現金化することができました。

 

しかし、アナログな方法だったことから、偽造によるトラブルが増えたことで需要が大きく低下します。

 

かわりに電子手形(でんさい)が登場しましたが、従来の紙で発行する手形は発行元だけ銀行の当座を持っていれば良かったところ、電子手形は受け取る側も専用の口座を開設しないといけません。

 

取引を始める段階での手間が大きいことから、紙の手形に比べて電子手形は普及せず、掛け取引の中でも受取手形ではなく売掛金が主流になっていきます。

 

売掛金と手形取引の選択肢が崩壊した中で、手形に変わって早期回収やノンリコースによる保全ができる存在として、ファクタリングが一気に普及していきました。